シシニズムの極致。
夜、小売店の主人を殺して、店頭に、
《喪中につき休業》という札をぶら下げること。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　フランスのユーモア作家
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アルフォンス・アレー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《1855～1905年》
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

医者の請求書を見つけて彼は叫んだ。

《先生、僕は赤字で死ぬんですね。》


　　　　　　　　　　　　　　　　　　イギリスの作家
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　オスカー・ワイルド

死について考えるがよい。
君はそういう年頃だ。
そしてもし何かを建てたければ
墓を建てることだよ。


　　　　　　ゴンベルヴィル殿、マラン・ル・ロワ（不詳）

君は過去の人たちしか褒めない。
ぼくの率直で、正しい告白を許して貰いたいが、
ぼくは死んで君の評価を得たいと思うほど
君を高く買っていないよ。



　　　　　　　　　　　　　フランスの作家
　　　　　　　　　　　　　　　ロジェ、ビュシー＝ラビュタン伯

だって、治療にはとても金がかかるよ。
だから、どうせ死ぬときまってるなら、
その金を蓄えておくほうがいい。


　　　　　　　　フランスの喜劇作家
　　　　　　　　　　　ジャン＝フランソワ・ルニャール

この調子だとどこまで生きるか分からんよ
……少し世間をうんざりさせる話だね。


　　　　　　　　　　　　　――二本の杖を付くガウンの老人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『笑死小辞典』

～ちょっと待て～
君の人生は楽しいか、それとも苦し
いか。世の中は苦しいことばかりで
はない。楽しいことも多いはずだ。
人生を楽しく過ごすために、もう一
度よく考えよ×××
必ず何かが××××ずだ。
たった一つの命を大切にしましょう。
困ったら下記へ相談を。

連絡先
足和田村役場自殺防止連絡会

＊　×は欠字。
　　穴が開いてしまっていて読めなくなってしまっている。
　　大方の予想はつくが見たままの通りにした。
　　改行もまた同様である。
     なお出典は青木が原に立てられた看板からである。

ドクター・ジスタルがあらゆる家族を治療するようになってから、
病院が二つ取り壊された……そして共同墓地が二つ作られた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　フランスの作家にして劇作家
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アレクサンドル・デュマ・ペール

恋を始めた人たち、もしくは恋が終わって、
終りからまた始めたいと願っている人たちを別にして、
世の中には最初から終わっていることが非常に多いので、
始まりは終りのなり始めといえるほどである。
その結果恋をする人たちも、そうでない人たちも、
結局は裏返しにされた終りにしかすぎなくなるような
あの始まりから再び始めることになるであろう。
これは終りも始めもない永遠に等しい始めかたであり、
また最後には、終りがどこで始まり、
始まりがどこで終わるか、もはやわれわれに区別が
つかなくなる地球の自転と同じになるであろう。
これは不貞なるものによって限定されている
無限のあらゆる最後の始まりに等しいすべての
始まりのすべての終りなのである。
――墓碑銘は序文と等しく、その逆も
また同じ所以である。


　　　フランスの賞揚と象徴の詩人
　　　　　　　　　　　　トリスタン・コルビエール