Rose,oh reiner Widerspruch,Lust,
Niemandes Schlaf zu sein unter  soviel
Lidern.

              R.M.Rilke  Rose,oh reiner Widerspruch


ばらよ、きよらかな矛盾、
あまたの瞼の下で、だれの眠りでもないという
よろこびよ。

              R.M.リルケ　『ばらよ、きよらかな矛盾』

我々の人生の場景は粗いモザイックの絵に似ている。
この絵を美しいと見るためには、
それから遠く離れている必要があるので、
間近にいてはそれは何の印象も与えない。

　　　　　　　　　　　　　ショウペンハウル
　　　　　　　　　　　　　　『自殺について他四篇』

　　　　

怒りはつかのま、悔恨は永遠。

　　　　　　　　　――銀のゴーレム、カーン

　　　　　　　　　　　　　　　　　激昂

花やかな月が空にのぼつた
げに大地のあかるいことは。
小さな白い羊たちよ
家の屋根の下にお這入り
しづかに涙ぐましく動物の足調子をふんで。


　　　　　　　　　　　　　　　　　萩原朔太郎
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『蝶を夢む』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　家畜

「もしさあ……ここにカバンが落ちてて、
　中に１千万円入ったとしたら、君…とどける？」
「フフフ、まさかあ～～、もらっちゃいますね……！」
「ハハハ！！正直だね……。
 でもさあ…もしおれが私服警官で、それを見ちゃってたら？」
「おまわりのあんたに半分握らせて…目をつぶってもらう
  ……かな。」

          ――パッショーネ・ファミリィ　傘下チーム　リーダー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ブローノ・ブチャラティ
　　　　　　　夢ある少年　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ジョルノ・ジョバーナ

                       『ジョジョの奇妙な冒険　第五部　-黄金の風-　』
　
　　　　　　　　　　

しあわせなねむりが　
おまえのまぶたに　キスをする
あさがくれば　
ほほえみが　おこしてくれる
おねむり
かわいいあまえんぼ　なくんじゃない
こもりうたを　うたってあげる
ねんねんおころり　ねんころり

しんぱいはひとつもいらない
だからおねむり
おまえはたいせつなこ
いつまでもまもってあげる
おねむり
かわいいあまえんぼ　なくんしゃない
こもりうたを　うたってあげる
ねんねんころり　ねんころり


Golden slumbers kiss your eyes,
Smiles awake you when you rise,
Sleep,pretty wanton;do not cry,
And I will sing you a lullaby:
Rock them,rock them,lullaby.

Care is heavy,therefore sleep you;
You are care,and care must  keep you.
Sleep,pretty wanton;do not cry,
And I will sing you a lullaby:
Rock them,rock them,lullaby.

                        
                          谷川俊太郎・訳
　　　　　　　　　　　　　　『マザー・グース　1』

人間は、欲に、手足の付たる、物そかし。

　　　　　　　　　　　　　井原西鶴
　　　　　　　　　　　　　　『好色ニ代男』

And having blindfolded Him,
they struck Him on the face
and  asked Him,saying
"Prophesy!Who is the one who
  struck You?"

                     NEW TESTAMENT -LUKE-



そして目隠しをして
「お前を殴ったのはだれか。言い当ててみろ」
と尋ねた。

　　　　　　　　新約聖書　ルカによる福音書

「ガユス、礼儀っていう言葉の噂を知っているか？
  本当に実在するらしいぞ。」
「ヘロデルよ、そう思っても言わないのが
  真の礼儀というものだろうが」

        ――龍皇国の一等咒式官僚
　　　　　　　　　ヘロデル
　　　　　　アシュレイ・ブフ＆ソレル咒式事務所所属
　　　　　　　十二階梯　化学練成攻性咒式士　
　　　　　　　　　ガユス・レヴィナ・ソレル

「妖精物語」《コント・ド・フェ》は、
 その最後の編集者たちがごてごてと
 飾り立てた、ばかげた装飾をとり去ってみれば、
 民衆そのものの心なのである。

　　　　　　　　　　　　　　　ミュレ
　　　　　　　　　　　　　　　　　『魔女』

 

あやうくあのひとの頸をかき抱こうとしたことが、
もう百回もあった！
これほどにも親しげな素振りがちらちらと
目の前にゆき交うのを見ながら、
それを捉えようとする手を抑えていなくては
ならない気持ちは、誰が知ろう。
捉えようと手をさしのべるのは、
人間のもっとも自然な衝動だ。

　　　　　　　　　　　ゲーテ
　　　　　　　　　　　　『若きウェルテルの悩み』

　　　　

はるの初日ののどかにさして
　　　　　のむはめでたいとその酒

　　　　　　　　　　　　　古典都々逸　新年

三百六十四日は恨み
　　　　あとは待たるる除夜の鐘

　　　　　　　　　　古典都々逸