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名文/名言/名台詞の乱雑抜粋掲載電波系BLOG。 と言うかただ自分の好きな奴を載せてるんです。 気まぐれ気まま気の向くままに。 出典は問わないのです。 あと役に立つとか立たないとかもどうでもいくないですか。 管理者の名前がなんか変わりましたが 同一人物です。 残念ながら。 人間そう変われないもんです。 よろしい方向には。 最近本を読んでいないために更新ペースがノミです。 -cation- Librisはデスクトップゴーストの一種です。 サプリメントはLibrisにD&Dすることに よってインストール出来るゴーストです。
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三七七八メートルの富士の山と、立派に相対峙し、
みじんもゆるがず、なんと言うのか、金剛力草
でも言いたいくらい、けなげにすっくと立っていた
あの月見草は、よかった。
富士には、月見草がよく似合う。


                        太宰治
                         『富嶽百景』


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自然の状態にある人間は、
処理すべき障害、克服すべき困難がなければ、
考えるものではない。
安楽な生活、努力しなくても成功する生活というのは、
考えることのない生活であろうし、従って、
全能の神の生活も、こういうものなのであろう。

  
                     デューウィ
                      『哲学の改造』




お前なら、きつとしておくれだらうよ、ナラボス。
それがお前にはよくわかつてゐるはず、
お前ならきつとしておくれだらうよ。
さうしたら明日、神像買ひの群る橋の上を吊臺に乗つて
通るとき、きつとお前のはうを見てあげるよ、
モスリンのヴェイルの奥から、お前を見てあげるのだよ、
ナラボス、笑つてあげるかもしれない、たぶん。
あたしをごらん、ナラボス。
ごらん、あたしを。
あゝ! お前にはよくわかつてゐるはず、
お前はあたしの願ひをかなへてくれるつもりなのだよ。
お前にはよくわかつてゐるのではないかい?
・・・・・・あたしには、それがよくわかつてゐるのだよ。


                      サロメ
                       ワイルド
                        『サロメ』




くもりもない澄んだひたいに
ふしぎを夢見るまなざしをした子よ
時はとびすぎ ぼくはきみの倍ほども
生きてしまったけれど かまうものか
きみのかわいい笑顔が歓迎してくれるさ
愛こめて贈るお伽ばなしを


きみのかがやく顔を久しく見ない
銀のすずふる声も久しくきかない
このさききみの青春に ぼくなんぞ
思い出してももらえそうにないけれど――
いまはぼくのお伽ばなしに耳傾けてくれる
それでもう十分じゃないか


あの日 ひとつの物語がはじまったのだ
夏の陽のさんさんとふりそそぐなか――
ぼくたちの漕ぐオールのリズムが
単調な鐘の音さながら時をきざみ――
その音がいまだに頭にこだましている
「わすれろ」と ねたみぶかい歳月はいうけれど


さあ きいておくれ おぞましい声が
つれない知らせをもたらして
気のすすまぬ少女を
いやいやベッドへ追いたてるまでは
ぼくたちだって年くった子供にすぎない
ねるときが近づくとむずかるんだよ


外には霜 目もあけられぬ雪
おどろに荒れ狂うあらし――
内にはあかあかと燃える暖炉
おさない日々のよろこびの巣
魔法のことばにしっかと捉えられて
嵐の咆哮もきみの耳には入らない


〈しあわせな夏の日々〉はやがてすぎ
夏のかがやきは色あせるさだめ――
よしや ためいきの影が ちらちら
物語のなかにほのめいたとしても
ぼくらのお伽ばなしのたのしみに
そんなものが災いひとつもたらせやしない




                『鏡の国のアリス』
                      ルイス・キャロル
                       新潮文庫
                        矢田澄子 訳






Un chant dans une nuit sans air...
La lune plaque en metal clair
Les decoupures du vert sombre.

...Un chant; comme un echo tout vif
Enterre, la, sous le massif...
---Ca se tait: Viens, c'est la, dans I'ombre...

---Un crapaud! ---Pourquoi cette peur.
Pres de moi, ton soldat fidele!
Vois-le, poete tondu, sans aile.
Rossingnol de la boue... ---Horreur!---


...Il chante. ---Horreur!!--- Horreur pourquoi?


Vois-tu pas son oeil de lumiere...
Non: il s'en va froid, sous sa pierre.


.......................................
Bonsoir---ce crapaud-la c'est moi.



                   Le Crapaud
                                                     Tristan Corbiere




風もない夜に歌声ひとつ・・・・・・
月は暗い青葉のぎざぎざを
明るい金属の顔に貼り付けて。

・・・・・・歌声ひとつ。木霊のようだ、生き埋めの、
あそこだ、あの茂みの下・・・・・・
――黙っちまった。行ってみよう、ほらそこだ、そこの蔭・・・・・・

――ひき蛙じゃないのっ! ――なんで恐がる。
こっちへお寄り、きみの忠実な護衛兵なんだから!
見てごらん、丸坊主で、羽のない詩人だ。
泥沼の夜泣き鶯〈ナイチンゲール〉・・・・・・――ああ厭だ!――


・・・・・・歌ってる。 ――厭だぁっ!! ――厭って なぜ?


あの光ってる眼 あなた見えないの・・・・・・
いや。 そら行ってしまう、冷然と、石の下へ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さよなら――あのひき蛙はぼくなんだ。



                 「ひき蛙」
                   トリスタン・コルビエール






ウー・・・・・・と、警報が鳴ります、ウウウー・・・・・・と、
皆さん、これは何かの前兆です、皆さん!
吃度〈きっと〉何かが起こります、夜の明け方に。
吃度〈きっと〉何かゞ夜の明け方に、起こると僕は感じるのです


――いや、そんなことはあり得ない、決して。
そんなことはあり得ようわけがない。
それはもう、十分冷静に判断の付く所だ。
それはもう、実証的に云つてさうなんだ・・・・・・。


ところで天地の間には、
人目に付かぬ条件があつて、
それを計上しない限りで、
諸君の意見は正しからうと、


一夜彗星が現れるやうに
天変地異は起こります
そして恋人や、親や、兄弟から、
君は、離れてしまふのです、君は、離れてしまふのです
 



                    中原中也
                     未発表詩
                      「十二月の幻想」
                       *角川ソフィア文庫








                        


おなかをすかせたこどもは
おなかがすいているのでかなしかった
おなかがいっぱいのおうさまは
おなかがいっぱいなのでかなしかった

こどもはかぜのおとをきいた
おうさまはおんがくをきいた
ふたりともめになみだをうかべて
おなじひとつのほしのうえで


                     谷川俊太郎
                       『クレーの絵本』





羊飼が非常に大きな犬を持っていましたが、
これに彼は死んで生まれた仔羊や羊の死んだのを
投げてやる慣わしがありました。
ところで或る時、羊の群れが小屋の中にはいっていると、
犬が羊どもに近づいて行って彼らにじゃれついいるのを、彼は見て

「おい、この野郎、貴様がこ奴らに望んでいることが
  貴様の頭の上に起こればいいんだ。」

と言いました。


                    

こびっちょの男の子はなんでつくる、なんでつくる。
こびっちょの男の子はなんでつくる。
かわずとででむしとこいぬのしっぽでつくられた。
それそれ、こびっちょの男の子がつくられた。

かわいい女の子はなんでつくる、なんでつくる。
かわいい女の子はなんでつくる。
おさとうに薬味に、あまいものずくめ。
それそれ、かわいい女の子がつくられた。


                北原白秋
                  『まざあ・ぐうす』




2人の中年男が互いの妻について話している。

「私の妻は天使だ」
「いいなぁ。オレのはまだ生きてるよ」


               『ジョークで時代をふっとばせ!』
                               落合信彦





Sticking goes not by strength, but by guiding of the gully.
 [スティッキング ゴウズ ノット バイ ストレングス,
                                   バット バイ ガイディング オブ ザ ガリー]
             ――うまく刺せるかどうかは力ではなく、
                  ナイフの使い方による。

                    *馬鹿と鋏は使いよう





花は咳をした。でも風邪のせいではなかった。

「わたし、ばかだった」とうとう花が行った。
「ごめんなさい。幸せになってね」

ひとことも責められなかったので、王子さまは驚いた。
そしてその場に立ちつくした。
すっかりとまどい、ガラスのおおいも宙ぶらりんになった。
このおだやかな静けさの意味が、わからなかった。

「そうよ、わたし、あなたを愛してる」花が言った。
「知らなかったでしょう、あなた。
  わたしのせいね。どうでもいいけれど。
  でも、あなたもわたしと同じくらい、ばかだった。
  幸せになってね……そのおおいは置いといて。
  もう、いいの」
「でも風が……」
「風はたいしたことないわ
  ……ひんやりとした夜風はからだにいいし。
  わたし、花だもの」
「でも獣が……」
「蝶々とお友だちになりたかったら、毛虫の二匹や三匹
  がまんしなくちゃね。とってもきれいなんでしょう。
  だってほかに誰が尋ねてきてくれるかしら?
  あなたは遠くへ行っちゃうし。
  大きな獣も、ぜんぜんこわくない。
  わたしだって、爪があるわ」

花は無邪気に、四つのトゲを見せた。
そうして言いたした。

「さあ、いつまでもぐずぐずしないで。いらいらするから。
  行くって決めたらのなら、もう行って」

でもそれは、泣くのを王子さまに見られくなかったからなのだ。
ほんとうに、プライドの高い花だった……


                        
                       『星の王子さま』
                        サン=テグジュペリ
                         *新潮文庫
                          河野万里子 訳




Since there's no help, come let us kiss and part,-
Nay I have done, you get no more of me;
And I am glad, yea, glad with all my heart,
That thus so cleanly I myself can free;

Shake hands for ever, cancel all our vows,
And when we meet at any time again,
Be it not seen in either of our brows
That we one jot of former love retain.

Now at the last gasp of love's latest breath,
When his pulse failing, passion speechless lies,
When faith is kneeling by his bed of death,
And innocence is closing up his eyes,


---Now if thou would'st, when all have given him over,
From death to life thou might'st him yet recover!




                                        “Since there's no help,
                                                come let us kiss and part”
                                                                   Michael Drayton




もう仕方がないんだ、さあ、接吻して別れよう――
もうこれで思い残すことはない、君もこれで満足したろう、
いや、実にうれしい、心からうれしいと思っている、
こうやって綺麗さっぱり君から解放されるんだから。

さ、握手しておさらばしよう、誓いも綺麗に忘れよう。
もし、いつの日にかばったり出会うことがあっても、
顔のどこかに昔の後腐れなんか
微塵も残っていないように、お互いに氣をつけたいものだ。

僕たちの「恋」が今氏を前にして喘いでいる、
その脈搏も弱まり、「情熱」もただ沈黙するばかりだ。
「信義」もこの臨終の床の傍で跪き、
「純情」も病人の眼を閉ざしてやろうとしている。



――こうやって見放された病人だが、もし君にその気があれば、
今からでも、生き返らせることもできるんだが……!




                          “仕方がないんだ”
                              マイケル・ドレイン



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